日本では体験したことがない、カナダで出会った教育スタイル 「ラーニングミックス」

理科で学んだ知識を国語の課題にする・・・・・!?

創意工夫されて作られたオリジナル小説

長女がGrade4(小学校4年)の時、大学ノート一冊丸ごと使って、小説を書き出しました。作家にでもなるつもりかと思って聞いてみると、学校の国語の課題だと答えが返ってきたのです。
単純に作文や小説を書く課題かと思いきや、ノートをのぞいてみると人間の身体のイラストまで書き込んでいて、何事かと内心驚いてそのテーマを聞いてみました。

内容は、まず理科で人間の身体の部位や内臓の名前、その働きなどを学び、その後、授業で得た基礎や知識を使って、リサーチを重ね、最終的に国語の課題として身体に関する小説を仕上げていくというものでした。作文というレベルではなく、100ページ近くある大学ノートをびっしり使い、イラストなども工夫して挿入しながら、一冊まるごとオリジナル小説に仕上げるという内容だったのです。

Cross-Curricular Connectionとは?

大学ノート一冊丸ごと使って書いた小説

随分変わった授業スタイルだなぁと思いましたが、調べてみるとこの手法は「Cross-Curricular Connection」というもので、オンタリオ州のほとんどの学校に導入されているとのことでした。このように理科と国語の他にも、社会と算数、社会科と演劇など、様々な教科で横断的な指導法がカリキュラム内で認められていると説明されていました。

このようなラーニングミックスによって、単純に問題と答えを導き出すだけでなく、リサーチをしたり、ディスカッションをしたり、グループワークをしたりするなど、様々な作業を授業に取り入れていくのがカナダの教育スタイルなのです。

これらは、すでに何年も前から積極的に授業に用いられているということで、まさに、昨今日本でも話題の「アクティブラーニング」ではないか!と私は驚きました。

ラーニングミックスで苦手科目が少なくなる?

もっとシンプルに考えると、ラーニングミックスを取り入れることで、子どもたちの教科ごとの得意不得意の垣根を下げることができるのではないだろうかと感じました。“算数は苦手だけど、お金の仕組みについては興味がある”とか、“理科はとっつきにくいけど、文章を書くのは好き”や、“社会は苦手だけど、時事問題には興味がある”、“国語は嫌いだけど、演劇は好きだ”など、教科ごとの垣根を超えて学びをミックスすることによって、子ども達の得意不得意や好き嫌いを見極めていくことが大切だなとカナダの教育を見て思いました。

ラーニングミックスの授業の一端に触れて、カナダの教育現場では私たちがコンセプトに掲げている5つの「イキヌキリョク」が上手に組み込まれていることに気づき、親目線でも子どもの授業内容や課題についつい関心を持ってしまう今日この頃です。

ABOUTこの記事をかいた人

Osamu Shiohara

大学卒業後、東京で人材・広告系の企業に3年間勤め、2003年から2010年までオーストラリア・シドニーに在住し、出版社でビジネスマネージャーを務めた後、オーストラリアで多岐に渡るフードビジネスを展開する企業の経営管理・新規事業責任者として転職。