カナダで教育を受ける子どもにとってはチャリティー活動やボランティア活動は当たり前。その精神とは。

みなさん、子どもの頃、学校生活の中でどのくらいチャリティーやボランティア活動を行いましたか? わたしは部活動でたまに取り組んだり、河川敷でゴミ拾いをしたことの記憶はありますが、特に小中学生の時代に率先して、ボランティア活動をしたとは、胸を張って言えません。

私の記憶では当時の日本の公立小中学校ではチャリティーやボランティア活動自体があまりなかったと思います。

日本の教育現場でチャリティーやボランティア活動に対する意義や意味が重要視されていない?

日本・韓国・カナダ三ヶ国のボランティア意識を調査した「ボランティア文化研究の挑戦」(著: 立命館大学 小澤亘教授)の中で、ボランティア体験無し層に注目した研究データがあるのですが、カナダや韓国のボランティア無体験層は6%であるのに対して、日本の高校生では35%が無体験層という記述があります。このデータからも分かるように、日本の教育現場でチャリティーやボランティア活動に対する意義や意味が重要視されていない?、と言えるかもしれません。

私自身、実際に子どもたちがカナダの小学校に通うようになってから、学校全体で子どもや親が一緒になって、頻繁にチャリティーやボランティア活動が行われていることに気がつきました。

先述した「ボランティア文化研究の挑戦」の中でも、カナダ(トロント)で、大学生と高校生を対象に行った調査データによると,ボランティア活動を50回以上体験したという人が20%もいることが判明しています。また、教員でも、10回以上の割合が40%にも達しているということから、カナダという国はボランティアに対する意識が非常に高いことが分かります。

カナダ・オンタリオ州では高校の卒業条件の一つが40時間以上のボランティア活動

カナダ・オンタリオ州の高校では40時間のボランティア活動が高校卒業要件と定められていますし、IB(インターナショナル・バカロレア)プログラムに通う学生は180時間程度のボランティア活動が課せられます。北米での大学進学では学校の成績はもちろん大事ですが、勉強以外にどのようなボランティア活動をしてきたかなども非常に重要視されます。したがって、中学校を卒業して高校に入学する前の夏休みからボランティア活動に参加し、40時間と言わず数百時間のボランティア活動に励む子どもも多くいます。

このように仮に義務的であったとしても、幼い頃からボランティア活動に取り組む結果、だんだんと継続的に行うようになり、青年期や大人になっても自然とチャリティーやボランティアに参加することが必然であると理解できるようになっているのがカナダの社会だと感じます。

そして、私はこのようなマインドこそ、これからの日本人に必要であり、ますますグローバル化していく中で必須の考え方になってくると思うと同時に、海外で今まで以上に日本人や日本企業が社会に貢献していくために欠かせない要素だと感じています。

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「希望のマラソン」で知られるカナダの義足マラソンランナーTerry Foxにちなんだ、 がん研究資金を募るチャリティーイベントマラソンは世界中で行われているチャリティーイベントとして有名で、カナダの小中学校でも積極的に行われています。

今年もカナダ・トロントでWE Dayが開催され、2万に近い小・中学生がオンタリオ州各地から集結しました。
トロント生まれのWE Dayについてはこちらの記事もご覧ください。

 

ABOUTこの記事をかいた人

Osamu Shiohara

大学卒業後、東京で人材・広告系の企業に3年間勤め、2003年から2010年までオーストラリア・シドニーに在住し、出版社でビジネスマネージャーを務めた後、オーストラリアで多岐に渡るフードビジネスを展開する企業の経営管理・新規事業責任者として転職。